交通事故が発生するのは見通しが悪かったり、交通量が多かったりする場所、というイメージがありますが、こちらの交差点はご覧の通り周囲に何もなく、交通量も多くはありません。しかしなぜか交通事故が、しかもかなり重度のものが多発することでしられています。一体なぜなのでしょうか?

イプリー・クロスはイギリス南部、サンサンプトン近くにある交差点。南北に走るBeaulieu Roadと東西に走るDibden Bottomが69度の角度で交わっています。

実際の見た目はこんな感じ。周囲にほぼ何もなく非常に見晴らしがよい交差点なのですが、この閑散さに比して、交通事故が非常に多いことで知られています。

カギは「ほぼ直線で速度があまり変わらない」と「69度の角度」の2点。南から来る車と東から来る自転車の速度が約3:1の時、フロントガラスを支えるAピラーに自転車が隠れ続けてしまうため、視界が良好であるにも関わらず自転車は見えないという、船や航空機といったほぼ等速で動き続ける物体が衝突するコリジョンコース現象と似たものが発生しているのです。

シミュレーションではこんな感じ。ピラーによって100メートル先では幅12メートルに渡って死角が発生しています。

近くなればなるほど死角は減りますが、死角に収まらない距離に来たときには時すでに遅し。

それでは自転車から見るとどうなっているかというと、角度的に自動車は常に自転車の背後にいるので、これもまた見にくい。

2017年には一時停止標識が設置されるなど対策はされているそうですが、それでも事故が起こり続けています。根本的な対策をするには道路を曲げるなどの必要があり実現も難しそうです。動画はこちらから。
Why This British Crossroads Is So Dangerous – YouTube

見えていれば防げる事故も、相手が見えなければどうしようもないもの。見えていればこんな交通量でもなんとかなっているだけに、ピラーの向こうの像を投影できるシステムの実用化が待たれます。
信号もないのにみんな事故を起こなさいエチオピア・アディスアベバの巨大交差点の不思議な動画 – DNA

ソース:Updated: Collision Course: Why This Type Of Road Junction Will Keep Killing Cyclists | Singletrack Magazine