AIが強いのはチェスや将棋など論理性のみで行えるゲームで、風向きが変わったりボールの重さが変わるといった物理的な前提が変化すると弱い、と言われています。しかし今回、韓国とドイツの研究チームは刻々と変わる氷の状態に対応しつつ、盤上にストーンを配置する「読み」も重要な氷上のチェスことカーリングのAIを開発、強豪・韓国のトップチームを相手に3勝1敗という好成績を残しました。

カーリングでは相手の石を弾きだしつつ、自分の石を有利な位置に置く読みと、その位置を実現するために石を滑らせる正確な技術が求められます。氷の表面の状態は1投ごとに変化するので、膨大な不確定要素が発生するのですが、今回開発されたAIはデータから修正量を予測し、計算結果を最適化することができます。

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Watch a Robot AI Beat a World Class Curling Competitor – YouTube

また論文では勝利できた理由として、そもそも人間側は機械相手の試合に本気を出せなかったのではというもののほか、ロボットは緊張せずに計算通りに動作できること、こうしたゲームにおいて必要な「先読み」を、より深く多彩なパターンで行えることという推測を挙げています。

従来、コンピュータープログラムはその動作の前提がひとつ狂ってしまえばまったく違う結果を出してしまうものでした。こちらのボウリングロボットはまさしくそうで、レーンの表面の変化を追いきれずミスしてしまっていましたが、AIの機能向上により、結果から推論を修正する、ということができるようになったというのは長足の進歩です。

「人類史上最強」のボウリング・ロボットが人間のボウラーに負けた意外な理由 – DNA