寝なくても100%全力を出すことができれば……という願いはあまり健康的ではないものの、誰もが一度は考えたことがあるのでは。先日、首からちょっと電気を流すだけでこれを実現する方法が発見されました。





長距離飛行を行うパイロットなど一晩中起きていなければならない職業の人は、睡眠不足でも高いパフォーマンスを維持しなくてはなりません。しかしカフェインなどの薬物を常用すると身体に悪影響を与えてしまいます。

防衛関係企業Infoscitexの研究者、リンゼイ・マッキンタイアが今回まとめた研究によると、電気によって迷走神経を刺激することで、徹夜後の疲労感を和らげることができるそうです。

用いられるデバイス、gammaCoreは元は群発頭痛の治療のために開発されたもの。首の横にあて迷走神経に低圧電流のパルスを送りますが、これによってストレスホルモンであるノルアドレナリンの分泌を促されることが分かりました。

実験では34時間睡眠をとっていない空軍の兵士40人を対象に認知テストと気分や疲労度についてのアンケートを実施。半数にはテスト前にgammaCoreを8分間使用させ、残りの半数には動作しないニセのgammaCoreを使わせて結果を集計したところ、前者はよりよい成績をとり、疲労感も少なくなりました。またテスト後のパフォーマンスの落ち込みも緩やかでした。

なお通常時のパフォーマンスに比べて、睡眠不足状態では15%のパフォーマンス低下、grammaCoreを使用した場合は5%の低下にとどまるとのこと。大きな差ではないものの、医療関係や旅客機の操縦といったクリティカルな業務では、この差が人命につながることがあります。マッキンタイア氏は宇宙飛行士のように極限環境で活動しなければならない人々への応用も目指しているようです。

FPSゲーマー向けに電流を使った脳のブーストを行うデバイスはすでに販売されているなど、脳の活性化は注目されています。単にスタンガンでビリっとやるだけでこんな風に効率を上げることができるので、いろいろ試してみるといいかもしれません。
無駄なネットサーフィンをすると電流が流れるガジェット「Pavlov Poke」 – DNA

ソース:Neck-Zapping Gadget Reduced All-Nighter Fatigue in New Study – Scientific American